弱視状態になったからこそ、これまで進んできた軌道から一旦降り、降りても失うものは何もないことを知った。ゼロになっていくことで、自分の軸がより浮き彫りになり強化された。感覚が更に開いた。スローダウンすることで得られる心地よさや質、豊かさを味わった。
必要な時に必要なものが与えられることを再確認した。腰を据えて文章を書くために絶対必要と思いながらも取り組めず、長い間大切に持ち続けてきたノートを全部捨てた後に、こうして初めて腰を据えて文章を書けるようになった。他にもたくさんあるが、それらが全て私のエッセンスに統合されていく。
そして、北海道での出来事や即興ピアノの体験のように、これまでにないタイプの体験が新しい次元の扉を開き、私は未知なる新しい流れと共に、これから新たな道を歩んでいくことになるのだろう。