片方の目が見えなくなると、脳はもう片方で視力を補うように機能する。利き目だった右の視力が極端に低下したため、見る負担が左目に移動した。しかし、もともと左の方が視力が弱かったため、この急な変化は、左目にも脳にも相当なストレスであっただろう。
そんな中、頭が重い日があり、頭に意識を向けると「反転した」という言葉が浮かび、ああ、左右が反転して何かしらのシフトが起こっているのだと思った。
すると、次に「ドラムのリズムが変わった」という言葉が浮かんだ。それは、もうリズムが変わったのだから、同じ踊りを踊っているわけにはいかないぞ、という私の深部からのメッセージだった。それ以降しばらくの間、その言葉が何度も何度も頭の中で繰り返され、それは徐々に意識の中に染み渡って行った。
どんなリズムなのか、それに合わせて体はどんな動きをしたいのか、一旦動きを止め、注意深く耳を傾けてみる必要がある。私にとってこれまでの流れが、大きな曲がり角に来たのであった。