2019年3月3日日曜日

3 ドラムのリズムが変わった

右目だけでなく、左目でも白内障が進行し始めた。通常手術をすると、白内障の進行が早まるそうであるが、何もしていない左目が、右目に追いついて両方が足並みを揃える必要があるかのように、急に不調になり始めた。 

片方の目が見えなくなると、脳はもう片方で視力を補うように機能する。利き目だった右の視力が極端に低下したため、見る負担が左目に移動した。しかし、もともと左の方が視力が弱かったため、この急な変化は、左目にも脳にも相当なストレスであっただろう。 

そんな中、頭が重い日があり、頭に意識を向けると「反転した」という言葉が浮かび、ああ、左右が反転して何かしらのシフトが起こっているのだと思った。 

すると、次に「ドラムのリズムが変わった」という言葉が浮かんだ。それは、もうリズムが変わったのだから、同じ踊りを踊っているわけにはいかないぞ、という私の深部からのメッセージだった。それ以降しばらくの間、その言葉が何度も何度も頭の中で繰り返され、それは徐々に意識の中に染み渡って行った。 

どんなリズムなのか、それに合わせて体はどんな動きをしたいのか、一旦動きを止め、注意深く耳を傾けてみる必要がある。私にとってこれまでの流れが、大きな曲がり角に来たのであった。